- マウスピース矯正中の歯ぎしりは
治療に影響する?改善方法もご紹介 - update:2024.10.17
「マウスピース矯正を考えているけれど、寝ているときの歯ぎしりが治療に影響しないか心配…」
という方も多いのではないでしょうか。寝ている間の歯ぎしりは自分で気付けることは少なく、家族から指摘されることも多いですが、歯ぎしりの程度がわからなかったり、そもそもマウスピース矯正ができるのかわからないといった不安もあると思います。
結論からいうと、歯ぎしりがある方でもマウスピース矯正は可能です。
今回はマウスピース矯正中の歯ぎしりが治療にどのような影響を及ぼすかについて詳しく説明します。また、歯ぎしりを抑制する方法や、その必要性についても触れていきますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
1.歯ぎしりはなぜ起きるのか 2-1顎関節への影響
2-2肩こり、頭痛
3-1噛み締めを意識してやめる
3-2 生活スタイルの見直し
3-3咀嚼筋のマッサージ
歯ぎしりはなぜ起きるのか
歯ぎしりは、ストレスや不安から起こると言われていますが、他にもさまざまな要因が関与しています。寝ている間の無意識の筋肉の動き、不適切な噛み合わせ、アルコールやカフェインの摂取、特定の薬物(向精神薬)の使用により歯ぎしりを引き起こす可能性があります。
実は、歯ぎしりには4つの種類があります。自分がどの種類に当てはまるのか確認してみましょう。
- 歯ぎしり型(グライディングタイプ)
就寝中、無意識に起こることが多く、上下の歯を左右に擦り合わせる歯ぎしりで す。「ギリギリ」という音が特徴的です。
- タッピングタイプ
上下の歯をぶつけ合い、「カチカチ」という音が特徴的です。
- 噛み締め型(クレンチングタイプ)
覚醒中に起こるもので集中しているとき、ストレスを感じているときなどに奥歯をぎゅっと噛み締めている場合がこのタイプです。覚醒中だけでなく、就寝時に無意識的に噛み締めている人もいます。
- きしませ型(ナッシングタイプ)
歯の特定部分だけを擦り合わせる歯ぎしりを指します。「キリキリ」「キシキシ」 といったきしむ音が特徴です。特定部分のみを擦り合わせるため、一部分のみの歯 がすり減ってしまいます。
マウスピース矯正中に歯ぎしりが治療に与える影響
1.顎関節への影響
歯ぎしりをすると、顎関節や咀嚼筋という噛むための筋肉にとても強い力が加わります。その力は体重の2〜5倍ともいわれています。
そのため、顎関節をスムーズに動かす役割をしている軟骨がすり減り、口を開けた時に痛みを生じたり、開きにくくなってしまいます。
2.肩こり、頭痛
歯ぎしりによって咀嚼筋が緊張した状態になると、肩や背中にまでハリを生じ、肩こりを起こします。その結果、血流が悪くなり頭痛を引き起こしてしまうのです。
3.マウスピース矯正装置の破損
マウスピース矯正用のマウスピースは、1日20〜22時間装着しなくてはならないため、違和感を少なくするために薄い素材で作られています。ある程度の耐久性はありますが、強い噛み締めや擦り合わせ、ぶつけ合いによる刺激で破損してしまう可能性があります。
市販で販売されているマウスピースは歯ぎしり対策のものが多く、耐久性が強いですが、矯正用のマウスピースは用途が違うことを念頭に入れておきましょう。
4.治療期間の延長、治療費用の増額
マウスピースが破損してしまった場合作り直さなくてはなりません。そのため、作り直している間は治療を進めることができず、予定していた治療期間を超えてしまう恐れがあります。
また、マウスピースの作り直しにより追加料金が発生する場合があります。ですが、マウスピース矯正は一定期間でマウスピースを交換する治療方法ですので、交換時期が近ければ作り直さずに治療を進められる場合があります。
破損してしまったときには自己判断はせず、すぐに歯科医師に相談しましょう。
マウスピース矯正中の歯ぎしりを抑える方法3つ
1.噛み締めを意識してやめる
これは覚醒中の噛み締めに限りますが、集中しているとき、ストレスを感じているときなど歯の噛み締めに気づいた時にはすぐに力を緩めるように意識しましょう。
無意識に行っていることをやめることは難しいことです。まずは「気付く」ことから始めましょう。
自分がどのタイミングで噛み締めを行っているのか、「無意識を意識化する」ことで少しずつ改善に向かっていけるはずです。
2. 生活スタイルの見直し
歯ぎしり、噛み締めはストレスが原因となることが多いため、ストレスが緩和できるよう生活スタイルの見直しを行ってみましょう。
具体例
- 自分の時間を作り、趣味を持つ
- 睡眠の質をあげるため、15分以上の入浴やストレッチを行ってみる
- 自分の思いを誰かに表出してみる
- 休日はしっかり休む
- 食事は3食しっかり食べる
歯ぎしりのほとんどは就寝中に起こります。そのため、夜間良質な睡眠が取れるよう、日中はしっかり動き、適度な疲労感を感じることも大切です。
規則正しい生活はストレスの緩和に繋がります。矯正をきっかけに生活スタイルの見直しをしてみてはいかがでしょうか。
3. 咀嚼筋のマッサージ
噛み締めが強い場合は咀嚼筋が硬くなってしまうため、マッサージでほぐしてあげるのも効果的です。
<簡単なマッサージ方法>
- 奥歯を噛み締めた時にぎゅっと硬くなる部分に親指以外の4本の指を当てる。
(指の腹を優しくあてます)
- 口の力を抜いて円を書くように優しくマッサージしていきます
咀嚼筋を触ることで無意識的に力を入れていることを意識化させることができます。
また、マッサージで血流をよくすることで顎関節の痛み軽減につながる場合もありますのでぜひ行ってみてください。
北海道函館市に位置する「にしかわ歯科本通りクリニック」では、「クリアコレクト」でのマウスピース矯正を導入しております。また、日本歯科審美学会の認定資格である「ホワイトニングコーディネーター」の衛生士が4人在籍しています。患者様の状況をしっかりとカウンセリングし、治療させていただきますので、マウスピース矯正、ホワイトニングを検討されている方はぜひご相談ください。マウスピース矯正中に生じた様々な不安、疑問にも丁寧にお答えしていきますのでいつでもご連絡ください。
記事監修者 院長 西川卓志