- マウスピース矯正後のリテーナー
いつまで装着する? - update:2024.5.26
マウスピースでの矯正期間が終了すると、次は保定期間に入ります。
保定期間は綺麗に整った歯列を維持するために大切な期間です。その保定期間に使用するのがリテーナー。
歯を動かす期間が終わったのにまだ器具を装着しなければならないの?いつまで?と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、リテーナーはこれからの歯を安定させていくために大切なものです。
そこで今回はリテーナーの必要性、装着期間についてご説明していきたいと思います。
目次
リテーナーとは?なぜ必要?1.リテーナーとは? リテーナーとは?なぜ必要?
1.リテーナーとは?
リテーナーとは、歯科矯正治療後に使用される装置です。治療によって綺麗に並んだ歯列をその位置に保つために装着します。
歯科矯正治療は、歯と歯茎の間の不適切な配置を改善するために行われます。しかし、治療が終了したとしても、歯は自然に元の位置に戻ろうとする傾向があります。
そのため、矯正治療後の歯の位置を維持するためには、矯正力までは必要がないにしろ、歯が元に戻ろうとする力を止める保定力を有するリテーナーの使用が必要となります。
2.リテーナーは必要? サボったらどうなる?
矯正治療によって綺麗に並んだ歯列ですが、人間には何か体に変化が起きた時に、元に戻ろうとする力が働きます。これを「ホメオスタシス」「恒常性」といいます。
例えばダイエットをしているとき、はじめはしっかり体重が落ちるのに、その後なかなか落ちなくなる停滞期に入りますよね。それも、体がこれまでと違った状態を感じとり、一定の状態を保とうとしている防衛反応なのです。
歯列矯正に話を戻すと、矯正期間中であれば装着器具によって歯を移動していたものが、その装着器具が外れることによって元あった位置に歯が戻ろうとしてしまうのです。
これを「後戻り」といい、後戻りを防ぐため、矯正力までは必要としない力で歯が元に戻るのを防ぐ必要があります。
リテーナーの装着をサボってしまうと、ゆっくり、確実に前の歯並びに戻ってしまうのです。
リテーナーにはどんな種類があるの?
1.プレート型
プレート型にはベックタイプ、ホーレータイプなどが挙げられます。歯列を取り囲むワイヤーと上顎を支える床が一体となったものを呼びます。
ホーレータイプ 主に前歯を取り囲むリテーナー。非抜歯の際によく用いられます。
ベックタイプ 歯列全体を取り囲むリテーナー。抜歯を伴う矯正後に使用されることが多い。
全てワイヤーのもの、見える範囲が透明で目立ちにくいものなどの種類があります。
2.マウスピース型
マウスピース型 透明で目立ちにくいリテーナー。歯列全体を囲います。マウスピース矯正と同様の形状のため違和感が少なく使用できます。
3.フィックス型
固定式 前歯の裏側に装着する固定式のリテーナー。表側からはほとんどわからないため、目立ちにくいメリットがあります。ですが、固定式のため、歯磨きがしにくく、汚れがたまりやすいデメリットもあります。
リテーナーの装着期間は?
1.矯正期間と同期間装着するのが基本
リテーナーは、矯正治療にかかった時間と同等の期間装着することが基本です。1年治療にかかったならリテーナー装着期間も1年、ということです。
2. 1日20時間は装着が必要
矯正が終了した直後はまだ歯が安定しておらず、すぐに元の位置に戻ろうとしてしまいます。そのため、食事、歯磨き以外は基本的にリテーナーの装着が必要です。1日20時間程度は装着するようにしましょう。徐々に歯が安定してきたら、歯科医師の判断にてリテーナーの装着時間を短縮していきます。
しかし歯は、舌の使い方などの習慣や加齢によって一生動き続けると言われています。10年経っても後戻りは起こってしまうということです。
そのため、就寝時のリテーナー装着はできるだけ続けた方が良いでしょう。
綺麗な歯並びを維持するために、リテーナーの装着時間は自己判断で中止や短縮せずに歯科医師の指示をしっかり守りましょう!
北海道函館市に位置する「にしかわ歯科本通りクリニック」では、「クリアコレクト」でのマウスピース矯正を導入しております。また、日本歯科審美学会の認定資格である「ホワイトニングコーディネーター」の衛生士が4人在籍しています。患者様の状況をしっかりとカウンセリングし、治療させていただきますので、マウスピース矯正、ホワイトニングを検討されている方はぜひご相談ください。
記事監修者 院長 西川卓志